熊本市出身で東京大大学院生の大住友輝さん（２２）＝東京都台東区＝が、フルオーダーメイドによる靴のインソール（中敷き）の開発を進めている。注文する人が自分で足を計測するなど、ＩＴを活用して手軽に最適な製品を作り上げるのが特長。大住さんは「その人の足に合った中敷きを広め、健康寿命の底上げにつなげたい」と意欲的だ。
東京大と企業が実施する社会連携講座に参加したのを契機に、２年前から開発に着手。現在は、義肢装具士らのメンバー３人と本格的な商品化を目指して試行錯誤を重ねている。
「ｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）」の顔認証システムを活用し、足の周りを３６０度撮影することで足の形を測定。くるぶしや土踏まずなどにマーキングをして撮影することで、誤差１ミリメートル以内の正確な３次元データを収集出来るという。
注文を受けると専用のキットを郵送。撮影したデータを送ってもらい、それを基に中敷きのひな型を３Ｄプリンターで出力する。義肢装具士がさらに分析、微調整し、足に合った中敷きに仕上げる。大住さんは「店舗に出向かなくても自宅で簡単に測定できるので、多くの人に利用してもらえると思う」と語る。
３１日までクラウドファンディングを通じた試験的な販売を実施しており、既に約３０件の注文を受けているという。価格は１万８千円。今後、低価格化にも挑戦する予定だ。
現在はパンプスなど女性向けのヒールが高い靴が対象。大住さんは「将来的には、男性用などにも幅を広げていきたい」と抱負を語る。（嶋田昇平）
May 28, 2021 at 09:28AM
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靴の中敷き、手軽にオーダーメイド 熊本市出身の東京大院生 ＩＴ活用、自宅でデータ計測 | 熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞
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