「竹取物語」の舞台とされる広陵町で、町立真美ヶ丘第一小の６年生が手がけたデザインをもとに、地元業者が靴下を製作した。おとぎ話にちなみ、かぐや姫や竹、満月などをあしらった４タイプを作り、卒業前の児童にプレゼント。子どもたちからは「本物の靴下になるなんて」と喜びの声が上がった。
総合的な学習の時間の一環。古典の理解を深めようと、地域とのつながりや魅力の発信方法などを調べるなかで、日本有数の靴下の生産地である広陵町に事業所を置く「岡本」（本社・大阪市）に、靴下の下絵を持ち込んだ。同社も「子どもたちの成長につながれば」と協力を快諾した。
担当したのは、舛谷健心君、土田桜子さん、大田すみれさん、三村歩未さん（いずれも６年）の４人。色鉛筆で仕上げた力作を手にした同社開発担当の越田喜紀さん（４５）は「本気で最高のものを作ろう」と、約３か月かけて製作にあたった。数色の糸を使い分け、月や竹に陰影をつけるなど、物語の世界観を再現した。
９日に同小で授与式が行われ、６年生の６８人全員に靴下が手渡された。町のイメージキャラクター「かぐやちゃん」をデザインに取り入れた舛谷君は「靴下になってうれしい」と笑顔。大田さんも「こんな形で実現するとは思わなかった」と目を丸くし、土田さんは「絵にそっくり。履くのが楽しみ」と喜んだ。
式には同社の社員がオンラインで参加。岡本隆太郎社長が「皆さんの一歩が会社を動かした。これからも『やってみよう』とトライする気持ちを大切にしてください」とエールを送った。
March 28, 2022 at 03:00AM
https://www.yomiuri.co.jp/local/nara/news/20220327-OYTNT50123/
児童の絵 本物の靴下に - 読売新聞オンライン
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