「ルームソックスは、外に履くのに使うのは避けてね」。靴下専門店を展開するタビオ(大阪市浪速区)のそんな呼びかけが先日、SNS上で注目を集めました。理由について詳しく聞きました。
タビオのX(ツイッター)アカウントが10月中旬、化学繊維についての長い文章を投稿しました。
ウールやアクリル、毛混などの繊維についてそれぞれのメリットとデメリットを紹介。
「『化学繊維』=『得体の知れないもの』と思わず、必要に応じて取り入れる事が大切です」とまとめています。
約1時間半後、その投稿を引用しながら今度はこう投稿しました。
この投稿に対して「そういうことなんですね。勉強になります」といったコメントが寄せられ、いいねは1400を超えています。
投稿した理由について、タビオのX(ツイッター)アカウントを担当している「1号」さんはこう説明します。
「化学繊維の特徴や付き合い方に関する投稿をしている時に、『今日は寒かったからルームソックスを履いてきたけど、寒すぎて無理ー!』みたいな投稿を冬場によく目にしたのを思い出したためです」
肉厚で見た目も暖かそうなので「これを外に履いていったら暖かい」と思う人も多いですが、その名の通り「家で履くことを想定した商品で、それに適したモノづくりになっている」とのこと。
ルームソックスは靴で覆われることがないため、よりボリュームを持たせることができます。
ボリュームを持たせるために使う糸の量が多くなり、コストを抑える場合は化学繊維を主体にするか、すべて化学繊維にするかになります。
そうすると靴下としてはかなりムレやすいものになりますが、靴で覆われることがないため問題ありません。
しかし、靴で覆われてしまうと、ただでさえムレやすい靴下の中がさらにムレて、汗冷えしやすくなることに。
また、ボリュームがあるため靴の中で締め付けが増し、血流を阻害する可能性もあります。
熱は血液によって運ばれるため、暖かくしたくて履いているのに逆効果になるかもしれない、ということのようです。
「ただ、絶対NGというわけではなく、大きめの靴やサンダルタイプの靴など、血流を阻害しない場合では大丈夫ですし、毛混や綿混タイプであればムレも少ないです。しかし、基本的にルームソックスはお部屋用なので、基本的には避けていただくのが一番です」
冬場は単純な分厚さではなく、靴の中がキツくならないものを選択し、レッグウォーマーやつま先五本指などで「追い暖」をするのがオススメだそうです。
「空気の層を作るから暖かいのであって、重ねるから暖かいわけではありません。服も部屋も、空気の層を作ることを意識してしてください」
靴下に関しては専門家の情報が少なく、間違った使い方や知識が広まっているように感じるという1号さん。
普段の投稿では、それらを一つ一つ訂正していくことを心がけているそうです。
投稿が話題になったことについては「メーカーからすると、ルームソックスはあんなに分厚いから、外履きには使えないだろうという認識なんですが……」と苦笑します。
「近年、SNSでバズったものをとにかく取り入れる風潮があり、私もまたその一翼を担ってるのでアレなのですが、基本的にオーソドックスな使い方が最適解です」
December 03, 2023 at 04:51AM
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「ルームソックス、外で履くのは避けてね」 呼びかけた理由に納得 - withnews
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