IWGPジュニアタッグ選手権試合は挑戦者のエル・ファンタズモ、石森太二組が、金丸義信、エル・デスペラード組に勝利し、新王者に輝いた。角瓶やベルトで殴り合い、レフェリー2人が負傷退場するなど、大荒れの試合となったが、ファンタズモが“疑惑の靴”で金丸を仕留め、3カウントを奪った。

6日の試合で強烈なスーパーキックを見舞い、金丸を沈めた際に「靴の中に何か入っているだろ」と忠告を受けていた。それでも構わずにデスペラード、DOUKIらに次々とキックを浴びせ続け、納得のいかない金丸らの怒りを買っていた。

ファンタズモは、闘志むき出しで向かってくる2人に対し、爪を立て、背中を引っかき、急所攻撃など反則技を仕掛けながらかわしていった。黄金の右足を出すも、対策を練ってきた相手にうまくかわされ、まさかの海野レフェリーにさく裂。その後、変わって出てきた浅見レフェリーの顔面にもヒットし、2人のレフェリーが犠牲となる異例の展開となった。終盤金丸に押さえ込まれ、靴ひもを解かれかけたが「狙ってくると見越して、いつもよりしっかり結んでいた」と危機を回避した。今度はスーパーキックを顔面にヒット。3度目の正直でようやく3カウントを奪った。

試合後、バックステージで靴を脱ぎ「中にあるのは赤い靴下だけだ」と潔白を主張。石森も「何もなかっただろ。これが結果だ」と念を押した。それでも靴の中は見せておらず、すべての謎は解明されないままだ。レフェリー2人を退場させたファンタズモの右足は、今後もレスラーたちを苦しめ続ける。