奈良県大和郡山市小泉町にある「県靴工場団地」が1日、「小泉工業団地」に名称が変更された。紳士靴製造を中心とした皮革産業のための工業団地だったが、立地企業が年々減少。ほかの産業分野の企業も積極的に受け入れて、地域経済や雇用を支えていくことになったためだ。
県靴工場団地（約4・9ヘクタール）は県や市が整備し、1984年に操業を開始した。製靴業者らでつくる奈良靴産業協同組合（同市小泉町）によると、60年代から機械化が進んで製靴業が急速に発展。ピーク時は加盟12社が靴製造を手がけ、とくに大和郡山では地場産業として知られるようになった。だが、安い外国製品に押されるなどし、近年は団地内の企業は6社に減っていた。
このため市は昨年12月、地元の経済を盛り上げ、雇用を確保する目的で、皮革産業以外の工場や店舗、事務所なども団地内に建築できるよう都市計画決定をした。一帯は国道25号や、西名阪自動車道のインターチェンジに近く、交通の利便性が高い。
今年4月には関係条例も整ったことから、同組合や市が話し合って団地の名称も変えることになった。同組合の寺岡章吾理事長は、「小泉工業団地としてリニューアルし、地域経済の基盤強化などの目標に向け、地区全体の発展をめざします」とするコメントを出した。（伊藤誠）
September 07, 2020 at 08:00AM
https://www.asahi.com/articles/ASN96729GN80POMB00K.html
奈良）皮革産業以外も誘致へ 県靴工場団地 - 朝日新聞社
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