将棋の藤井聡太棋聖(19)=王位・叡王=は25日、東京都渋谷区で指された第42回将棋日本シリーズJTプロ公式戦(JT杯)2回戦で千田翔太七段(27)に113手で勝ち、初の準決勝進出を決めた。藤井棋聖は準決勝で永瀬拓矢王座(29)と対戦する。
JT杯は前年度の優勝者やタイトルホルダー、賞金ランキング上位者の計12人がトーナメントで戦う。藤井棋聖は3年連続、3回目の出場。
もう1つの準決勝は渡辺明三冠(37)=名人・棋王・王将=対豊島将之JT杯覇者(31)=竜王。ベスト4はいずれも現役タイトルホルダーで、現将棋界の「四強」が顔をそろえた。
この日の対局は藤井棋聖の先手で始まった。立ち上がりはお互いに飛車先の歩を進める相掛かり模様だったが、角交換からの戦いとなった。その後、玉の堅さを生かした藤井棋聖が徐々に優位を広げ、押し切った。
終局後、藤井棋聖は「こちらが攻めていく展開となった。途中、攻めが細くなるところもあったが、最後はうまく攻めがつながった」と振り返った。タイトルホルダー4人が進出した準決勝については、「注目されることになる。精いっぱい指していきたい」と意気込みを語った。
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